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COVID-19 診療について

COVID-19は以下のフローチャートに従って、診断、治療を進めていきますが、何よりも大切なのは、


・COVID-19 PCR陽性の場合には、重症度を的確に見極めること

・COVID-19 PCR陰性の場合には、発熱の原因検索を行うこと


この二つと思っています。


発熱外来で来院したものの、間質性肺炎、扁桃周囲膿瘍、蜂窩織炎、急性虫垂炎、腸閉そく、胆嚢炎、

胆管炎、腎盂腎炎、前立腺炎と判明し、高次医療機関に紹介や手術となった方も多くいます。

また、適切な感染対策のもとですがEBウイルス、溶連菌、手足口病、ヘルパンギーナ、アデノウイル

ス、インフルエンザウイルス、RSウイルス、ロタウイルス、帯状疱疹ウイルス、麻疹、性感染症など、

多種多様な感染症に対応しています。


発熱外来は、診療を行う者としては、考えることが色々とあり、救急医としてはとても得意とする分野

ですし、やっていて楽しい(辛い患者さんにとっては失礼な表現ですいません)ものです。


COVID-19診療の根拠となる、「COVID-19診療の手引き」が2023.8.21に更新されました。

「ゾコーバ」についての記載が増えましたので、紹介させていただきます。




COVID-19治療ガイドライン抜粋


当院のような外来クリニックでは、自院で治療を行うのは軽症者です(中等症以上は酸素を必要とするため、基本的には入院加療となるため、高次医療機関に紹介をします)







COVID-19 治療薬について


当院では、

・中和抗体薬「ロナプリーブ」は現在の株には無効であり、使用していません。

・重症化リスクのある方には「パキロビッドパック」もしくは「ラゲブリオ」の処方が可能です

・重症化リスクが無い方には、「対症療法薬(解熱剤等)」の処方を基本としています。

・基本的には、「ゾコーバ」は処方しませんが、12 歳以上65 歳未満で重症化リスクの無く、症状が重い方にはゾコーバの処方も検討します。


ただし、「ゾコーバ」は緊急承認されているものであり、文書による同意書のサインも必要です。 当院で積極的に処方をしない理由は、医療経済の観点からでもあり、処方を躊躇しています。

「ゾコーバ」は

・重症化予防効果は無い

・症状は24 時間早く消失する(169 時間vs192 時間)

・発症後3 日以内に投与開始できること

・高熱で強い倦怠感がある、強い咳症状、強い咽頭痛がある人は適応と考えている

・重度腎・肝障害が無いこと、妊婦・妊娠可能性が無いこと、授乳婦ではないこと


====下記薬剤は内服していないこと====


・ベプリコール、セララ、イグザレルト、カルブロック、レザルタス配合錠

・リポバス

・ハルシオン、ベルソムラ、ラツーダ

・タダラフィル(アドシルカ)、アデムパス

・リファンピシン、ミコブティン

・カルバマゼピン(テグレトール)、フェニトイン(ヒダントール、アレビアチン)


「パキロビッドパック」とは

重症化抑制効果が89 %と非常に優秀なデータが出ている 発症5 日以内に飲み始める必要があり、併用禁忌薬(一緒に飲んではいけない薬)も非常に多い 腎機能によって、容量調整が必要


「ラゲブリオ」とは

妊婦は使用禁止(催奇形性がある) 発症5 日以内に飲み始める必要があり、併用禁忌薬も少ないが、効果も少ない(重症化予防効果は50%) ワクチン接種後の人には、重症化予防効果が証明できなかったが、症状消失までの時間は4.2 日間短縮 された



COVID-19 ワクチンについて


小児科学会も、生後6 カ月以上の小児もワクチン接種が推奨している ワクチン接種を2 回以上することによって重症化予防効果は42%となる ワクチン接種3 回目投与から半年間は重症化予防効果は86%まで上昇するため、追加接種は重症化予 防のために大切である ワクチン接種して半年間は、重症化予防効果が強くなる傾向があり、COVID-19 の重症化を防ぐための ワクチン接種戦略が重要視されている

~最後に~ 札幌は、とても興味深いサーベイランスデータを公表してくれています。 https://www.city.sapporo.jp/gesui/surveillance.html 下水の中に、どのくらいのCOVID-19 とインフルエンザウイルスが検出されているかが一目瞭然で分か ります。 この図を基に、当院も発熱外来での検査体制や検査内容を作っています。

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