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伝染性単核球症
伝染性単核球症(EBウイルス感染症)
EBウイルスによって引き起こされるウイルス感染症です。10代から20代の若年層に多く見られますが、年齢を問わず発症する可能性があります。EBウイルスの他に、サイトメガロウイルス感染でも類似の症状が出ることがあります。
感染経路
飛沫・唾液感染
潜伏期間
2-3週間と長め
感染性のある期間
既感染者の15-20%が常に排菌する
登園の目安
学校感染症に該当せず、全身状態が良好であれば登校は可能
主な症状
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発熱(38℃以上が1〜2週間続くことが多い)
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咽頭痛や扁桃腫大
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首のリンパ節の腫れ(特に後頸部)
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全身の倦怠感や疲労感
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肝臓や脾臓の腫れ(肝脾腫)
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発疹や口蓋の出血斑(点状出血)
診断方法
診断には以下の検査が用いられます。
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血液検査:白血球の中の異型リンパ球の増加や肝機能異常を確認します。
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EBウイルス特異的抗体検査:VCA-IgMやEBNA抗体の測定により、感染の有無や時期を判断します。
これらの検査結果と症状を総合的に評価して診断します。サイトメガロウイルスの抗体検査も並行して行います。
治療方法
伝染性単核球症には特効薬がなく、治療は対症療法が中心です。
合併症と予防
以下のような合併症が起こることがあります:
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脾臓破裂:伝染性単核球症と診断された場合、1カ月程度コンタクトスポーツは禁止です。
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気道閉塞:特に小児で扁桃の腫れが著しい場合に注意が必要です。
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血球貪食症候群:稀ですが、血球減少やDIC、多臓器不全に至ることがあり、採血でfollowを行います。
当院では、診断のための抗体検査、脾腫を確認するためのエコー検査機器、発症後の肝機能フォローなど、伝染性単核球症の診療に対応しております。症状に心当たりのある方は、お気軽にご相談ください。
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