インフルエンザワクチンについて(2026年度)
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ホームページ(デジスマ)での予約開始予定日:2026年9月1日 ~
接種期間:2026年10月5日~12月
1. なぜ毎年ワクチンが必要なのか
インフルエンザは毎年冬に流行し、高齢者や基礎疾患をもつ方、小児では重症化や死亡のリスクが高いことが知られています。
世界保健機関(WHO)や厚生労働省は、毎年のワクチン接種を推奨しています。
日本国内では、インフルエンザ関連で毎年約1万人が超過死亡している推計(「人口動態統計」)。
特に65歳以上の高齢者は重症化リスクが高く、肺炎や心不全の引き金になることがあります。
2. ワクチンの種類
① 従来型不活化ワクチン
接種方法:皮下注射
対象:生後6か月以上
特徴:ウイルスを「不活化」したワクチン。感染性はなく安全。免疫応答を誘導し、発症や重症化を防ぐ。
エビデンス
高齢者における予防効果(20件のコホート研究メタ解析)
呼吸器疾患発症:56%減少
肺炎発症:53%減少
入院率:50%減少
死亡率:68%減少 (*1)
➡ 高齢者を中心に、発症予防よりも「重症化予防効果」が示されています。
② フルミスト(経鼻噴霧型・弱毒生ワクチン)
接種方法:鼻腔にスプレー(注射不要)
対象:2〜19歳未満(日本での適応)
特徴:弱毒化した生きたインフルエンザウイルスを用いる。鼻や喉で自然に感染したような免疫を誘導する。
エビデンス
小児での比較試験
6歳未満の小児では、注射型に比べ 発症予防効果が約50%高い。 (*2)
システマティックレビューでも、小児のインフルエンザ予防において不活化ワクチンより有効性が高いとされる。(*3)
注意点
重症喘息や免疫不全を持つ小児には不適応。
国内承認は「2〜19歳未満の健康な小児」が対象。
③ エフルエルダ(高用量不活化ワクチン、2026年度は国内流通は無い予定)
接種方法:筋肉注射
対象:60歳以上 (75歳以上は2027年度公費助成予定)
特徴:従来型の4倍の抗原量を含み、免疫応答が低下した高齢者でより強い免疫誘導が期待できる。
エビデンス
65歳以上での臨床研究
抗体価の上昇は、標準ワクチンより有意に高い。
入院リスク:従来型不活化ワクチンより、約6.6%低下
重篤な心肺イベント:従来型不活化ワクチンより、約21.3%低下 (*4)
長期的には、高齢者集団でのインフルエンザ重症化抑制効果が期待されている。
3. まとめ(比較)
ワクチン名 | 対象年齢 | 接種方法 | 主な効果 | エビデンス |
従来型不活化 ワクチン | 生後6か月以上 | 皮下注射 | 重症化予防 (死亡率68%減) | Gross et al., 1995 |
フルミスト | 2〜18歳 (国内適応) | 経鼻噴霧 | 小児で注射型より発症予防効果↑ | Belshe et al., NEJM 2007 |
エフルエルダ | 65歳以上 | 筋肉注射 | 高齢者で入院・心肺イベント減少 | Johansen et al., NEJM Evidence 2023 |
4. 接種の推奨
高齢者(75歳以上) → エフルエルダも検討してよい
基礎疾患を持つ方(全年齢) → 従来型不活化ワクチンを推奨
健康な小児(2〜18歳) → 「注射を避けたい、1回の接種にしたい方」はフルミストが良い適応
いずれも 「発症予防」だけでなく「入院や死亡を減らす」ことが目的
参考文献
Gross PA, et al. Ann Intern Med. 1995;123(7):518-527.
Belshe RB, et al. N Engl J Med. 2007;356(7):685-696.
Rhorer J, et al. Pediatr Infect Dis J. 2009;28(4):273-281.
Pareek M, et al. J Am Coll Cardiol. 2026;87(11):1374-1380.
厚生労働省「人口動態統計」, 「予防接種・ワクチン分科会資料」

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