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最近(2024.8月)の感染流行状況について

  • 高田 平和医療
  • 2024年8月28日
  • 読了時間: 3分


COVID-19は依然流行しています。

札幌市の下水道でのウイルス検出量調査結果があり、8月は第7、8波の2倍のウイルス量が検出されています。


ちなみに、ですが、インフルエンザは「ほとんど」居ません。


当院発熱外来受診者の約3割がCOVID-19陽性です。

6-7月のように溶連菌の大流行は緩和していますが、毎日2-3人溶連菌陽性の方はいます。

手足口病、ヘルパンギーナも毎日3-5人います。

偶然なのかもしれませんが、お盆の連休明けから肺炎の患者さんが増えています。


インフルエンザA肺炎の方もいました(酸素化低下、肺炎症例であり、渓仁会小児科に紹介し、filmArrayという特殊な21項目の網羅的な遺伝子検査にて判明)


マイコプラズマ肺炎の方も増加傾向です。


当院は、発熱診療が非常に得意ではありますが、当院で治療の完結ができず、手稲渓仁会病院、市立札幌病院などの高次医療機関に搬送となる症例も多いです。

高次医療機関の皆様には大変お世話になっており、ありがとうございます。高次医療機関との適切な連携はとても大切と感じています。


風邪と思われている中に、中耳炎、腎盂腎炎、胆管炎、虫垂炎などの上気道感染ではない方や、EBウイルスなどの伝染性単核球症の方など、発熱診療は緊張感と共に、とても興味深い領域です。


当院では、エコー、レントゲン、採血、尿検査、各種迅速検査等を用いて、クリニックとしては (かなり)頑張った発熱診療を心がけています!

当院だけで完結出来ないこともありますが(適切な医療機関を紹介しています)、何かお困りのことがありましたらお気軽にご相談ください。


最近の特徴的な画像(右側は、AIによる胸部レントゲンの画像評価結果です。非常に優秀です)を共有します。


インフルエンザ肺炎





マイコプラズマ肺炎





細菌性肺炎




最後に

日々変わっていく、COVID-19の治療方針についてまとめ

診療の手引き10.1版が出ており、このガイドラインをもとに治療方針を決定しています。

ここからは、私見も入っていますが、重症化リスクがある方には、「パキロビッドパック」の使用も検討しています。

また、軽症~中等症Ⅰに適応がある「ゾコーバ」が入院抑制効果が出たという報告もありますが、重症化予防のエビデンスはなく、積極的には使用していません。

ただ、ゾコーバの処方希望がある方にはメリット/デメリットを説明のうえ、処方は可能ですのでご相談ください。

当院は、ガイドラインで推奨されている薬剤以外の処方は行いませんので、ご了承ください。


コロナワクチンについて

当院でも、秋冬にコロナワクチンの接種を行います。

ワクチンに対しては、様々な陰謀論もでていて自分の考えも不安になってしまいそうな瞬間はありますが、論文を見る限りは明らかな有効性はあるようです。(陰謀論に騙されてはいけません!)

現行ワクチンは、「60歳以上の成人での入院は70.7%、ICU入室は73.3%削減する」というデータもあります。

ただ、長崎大学熱帯医学研究所が出している報告にて(Vaccine Effectiveness Real-Time Surveillance for SARS-CoV-2 (VERSUS) Study、第11報)、「コロナワクチンを打っても発症予防は限定的、重症化予防効果は得られる可能性がある」との途中経過報告も出ています。

私見にはなりますが、今のワクチンを打っても、「感染はなかなか防げないが、重症化予防には効果がある」と考えています。



 
 
 

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